アジアの"いま"

鈴木 博
2021/02/24 17:47
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 カンボジア経済財政省は、3月1日から自動車輸入時の関税について税率を引き下げると決定しました。新型コロナの影響で、自動車販売が落ち込んでいることに対する対策の一環としています。

 引下げ後の税率は、排気量3000cc以下の一般車は20%(変更前30%)または50%(同60%)、排気量3000cc超の一般車は50%(65%)または55%(70%)、電気自動車は10%(30%)、重量5トン超のトレーラーは25%(40%)、トラックは30%(40%)、ダンプカーは30%(40%)等となっています。

 経済財政省では、税率の引下げで関税収入が1225億4000万リエル(約32億円)減少する見込みとしています。しかし、新型コロナで影響を受けた自動車市場の活性化と流通分野の救済に必要な措置であるとしています。また、税率引き下げによる輸入増加が見込まれるため、関税収入減少幅も予測より小さくなるとしています。

 カンボジアでは、自動車等について、高い関税と特別税を課しています。RCEP等の自由貿易協定により、数年をかけて税率が次第に引き下げられる予定でした。新型コロナの影響緩和のために、これを前倒しで実施することは、内需の刺激に加え、自由貿易体制の維持の観点からも望ましいものと見られます。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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