アジアの"いま"

鈴木 博
2018/12/25 08:54
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 12月13日、カンボジア公共事業運輸省は、道路の損傷を利用者が簡単に通報することができるスマホアプリ「道路修復モバイルアプリ(Road Care Mobile App)」の運用を開始し、スン・チャントル大臣も出席して記念イベントを開催しました。このアプリでは、道路の損傷に気が付いた利用者が、写真やショートビデオ等を添付して、公共事業運輸省に直接通報できるものです。現在は、アンドロイドだけに対応していますが、今後iPhoneにも対応したいとしていています。通報を受けると、公共事業運輸省は、道路修繕チームを派遣して損傷部分を早い段階で修理することが可能になるとしています。
 スン・チャントル大臣は、このアプリがアセアンでも初めてのものであり、カンボジア人によって開発されたことを評価しています。また、利用者が直接参加して、道路の損傷による事故を防ぎ交通安全を達成していくことも重要であると述べています。
 カンボジアでは、国道の舗装・改良が進められてきましたが、中国や韓国による低品質施工もあって、完成後短い期間で損傷が広がる状況に苦しめられており、損傷と修復の鼬ごっこが続いています。日本が提唱している「質の高いインフラ」によって、損傷を抜本的に減らしていくことが本質的な対応ですが、当面はこのアプリ等を活用して道路の損傷が大きくならないうちに早期に修復工事を行うことによって、修復期間の短縮と修復費用の節約を図っていくことが期待されます。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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