アジアの"いま"

鈴木 博
2017/08/16 10:17
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 8月7日、訪日中のフン・セン首相は、安倍晋三首相と首脳会談を実施しました。なお、フン・セン首相の訪日は21回目、安倍首相との会談は8回目とのことです。また、今年は、岸信介元総理がカンボジアを訪問してから60周年に当たります。
 会談では、安倍首相は、つばさ橋竣工、直行便就航、サンライズ・ジャパン病院開設等を例に挙げつつ、フン・セン首相との協力が結実していることを評価しました。また、2030年までのカンボジアの高中所得国入りを後押しするため、物流改善や産業人材育成、都市機能強化などの支援を拡充するとし、カンボジア側には一層の投資環境改善を期待すると述べました。更に、来年のシェムリアップ領事事務所開設を伝えました。
 フン・セン首相からは、今次訪日を通じ両国の戦略的関係が今後更に強固なものとなることを確信していると述べました。また、先般の地方選挙は円滑に実施され、来年7月には国政選挙を行うとカンボジア国内情勢について紹介しました。カンボジアは、日本が安全保障分野で大きな役割を果たすことを一貫して支持してきていると述べ、日本の「積極的平和主義」に対する支持を改めて表明しました。また、新たなイニシアティブである「自由で開かれたインド太平洋戦略」を歓迎し、支持するとしています。人材育成を含むこれまでの日本の支援に対しての謝意を改めて表明するとともに、近年、日本企業の投資も増大してきており、投資環境を自身としても整備していきたいと述べました。
 北朝鮮情勢については、北朝鮮に国際社会で団結して圧力をかけていくこと、本年のASEAN関連会議でも連携して取り組んでいくことで一致しました。また、拉致問題の早期解決に向け、フン・セン首相からの支持が表明されました。南シナ海問題については、両首脳は「法の支配」の重要性等を確認しました。

外務省の新聞発表
http://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page4_003186.html

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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