アジアの"いま"

鈴木 博
2015/12/02 11:06
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 11月21日、マレーシア・クアラルンプールで実施された安倍晋三内閣総理大臣とカンボジアのフン・セン首相との会談において、「国道5号線改修計画(プレッククダム-スレアマアム間)(第二期)」に対する円借款の供与(供与限度額172億9,800万円)に関する事前通報が行われました。
 この事業は、南部経済回廊の重要なルートである国道5号線(プノンペン~タイ国境)を4車線化し、主要都市についてはバイパスを建設する計画の一部です。今回は、プノンペン近郊のプレッククダムからプルサット州スレアマーム間(南区間:135.4キロ)を対象とします。条件は、金利0.01%/年、償還期間40年(10年の据え置き期間を含む)という大変譲許的なものです。
 日本政府はこれまでに3件、総額297億5900万円の円借款を供与して国道5号線の改修を支援しています。2013年5月16日調印「国道5号線改修事業(バッタンバン-シソポン間)」(88億5200万円)、2014年7月10日調印「国道 5 号線改修事業(プレッククダム-スレアマアム間)(第一期)」(16億9900万円)、2015年3月30日調印国道5号線改修事業(スレアマアム-バッタンバン間及びシソポン-ポイペト 間)(第一期)」(192億800万円)です。今回の通報を合わせると総額365億600万円となります。
 国道5号線は、プノンペンとタイ国境を直結する重要なルートであり、プノンペン周辺に進出している日系企業にとっても、サプライチェーンの一環としてタイとの連結性を確保するために必要不可欠となっています。全線が完成するのは2020年の予定ですが、カンボジアにとっても日系企業にとっても非常に大きな効果が期待されます。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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