アジアの"いま"

鈴木 博
2019/08/21 10:56
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 2019年上半期の携帯電話の現状等について、カンボジア通信監督機構(Telecommunication Regulator of Cambodia: TRC)が統計を発表しています。発表によりますと、2019年6月末の携帯電話加入者数は、1949万8831台で、2018年末の1941万8831台から0.4%の微増でした。携帯電話は、カンボジア全土で普及しており、複数台・複数SIMを保有する人も多いため、携帯電話加入者数は人口(1528万8489人)を上回っています。他方、固定電話加入者数は減少を続けており、2014年の36万1056回線から2019年6月末には8万6354回線にまで減少しました。インターネット利用数(移動体・固定合計)は、増加を続けており、2014年の502万5945回線から1385万9571回線に2.8倍に増加しました。

 カンボジアは、世界で初めて携帯電話の契約者数が固定電話の契約者数を上回った国といわれています。携帯電話は、固定電話のように電話線の引込み等の工事や固定設備を必要とせず、手軽に利用を開始できるため、通信インフラ基盤が十分に整備されていなかったカンボジアでは、固定電話が普及する前に携帯電話が浸透したと見られます。このようにカンボジアは、固定電話を飛び越えて、最先端の光ファイバー、ワイヤレス、インターネットプロトコール(IP)で、低コストで全土に通信網を構築し、農村部にまでインターネット環境を広げてきました。途上国では、先進国が一歩一歩進めてきた技術革新を一気に追いつく「技術ジャンプ(蛙飛び)」という現象がみられることがありますが、カンボジアの通信セクターは、まさにその好例と言えます。
 また、カンボジア通信監督機構は、カンボジアの大手携帯会社であるスマート、セルカード、メットフォンの3社が、2019年内にも5Gの試験的運用を開始する見込みであると公表しています。

カンボジア通信監督機構のサイト(英文です)

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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