カンボジア首都プノンペンの青山エリアと呼ばれる「ボンケンコン」地区にある当店Cross Town Cafe(クロスタウンカフェ)。
お陰様で在住者・旅行者に愛されていますが、日本人旅行者のお客様の中で最近増えているのが「起業したい」「飲食店を開きたい」「サービス業を展開したい」と言う視察旅行のお客様達。
それもそのはず、プノンペンではここ最近、日本の居酒屋やヌードルショップ、コンビニ、そしてカフェと相次いでオープン or オープン準備している状況だからです。
そんな中、ビジネスを営むにあたって、ここカンボジアで苦労するのが「スタッフ教育」。
当店では日本式スタイルを導入していますが、スタッフはカンボジア人。文化・感覚が違うため、マニュアルを作り、それを徹底的に教え込みます。しかし、問題なのは、マニュアル人間ができてしまうことです。例えば、当店のランチタイムは11時スタートですが、先日、お客様が10時40分に来られました。その日はフードの用意もドリンクの用意も10時30分には終わっていました。当店スタッフも一息ついている状況でした。お客様は店舗入り口から「ランチ食べれますか?」とスタッフに質問をしました。すると、「当店は11時オープンです。それまでは何もご用意できません」と答えてしまう始末。確かに間違っていません。しかしながら、準備が整っていないのであれば、仕方がありませんが、既にアイドリング状態になっている状況。CASE BY CASE。これをカンボジア人に教えるのが一番大変です。イレギュラーなことが発生した時「ケースバイケースで状況を考えて行動して下さい。」と伝えても「???」状況になってしまいます。基本カンボジア人は人を思いやるとても優しい国民性を持っていると感じています。何かを与えたら、すぐ皆で分けると言う感覚があります。そんな素朴な優しさにジーンとすることもあります。そのような背景から「お客様が可哀そうでしょ」と指導すると「うん。確かに可哀そうだ。オーダー聞いてきます」となりました。また、ある時は先輩スタッフが後輩スタッフに仕事をなかなか教えない。「なぜ?」と尋ねると「だって、アイツが仕事覚えたら僕の仕事が無くなっちゃう」と驚愕の回答をされました。そこで、「いや、新人が仕事を覚えると君が楽になるんじゃないか?更に新しい仕事を覚えられるでしょ?」と伝えると、やはり「???」。すかさず、「彼(新人)が何もできないで、ただオロオロしていたら可哀そうでしょ。教えてあげてよ」と言うと、「確かに!」となり教え始めました。
彼らには申し訳ありませんが、当店のスタッフはほぼ大学生。でも、この感覚は日本の幼稚園or小学生ぐらいかなと…。街の成長が先か彼ら若いカンボジア人達の人間力の成長が先か。今後が楽しみな国、カンボジアです。