アジアの"いま"

鈴木 博
2018/02/28 14:34
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 カンボジア公共事業運輸省のスン・チャントル大臣によりますと、プノンペンとタイ国境のポイペトを結ぶ鉄道北線のうち、タイ国境からシソポン近郊までの約60キロメートルの改修工事が完工したとのことです。4月中旬のクメール正月までに試験列車を走らせたいと意欲を示しました。
 カンボジア国内の鉄道については、プノンペンとシアヌークビル港を結ぶ南線が、アジア開発銀行等の支援で改修工事を実施し、現在コンテナの輸送等貨物輸送を中心に使用されています。また、週末限定ですが、旅客列車も運行されています。北線については、アジア開発銀行等の支援が底をつき、その後は政府予算で細々と改修が進められてきました。今回とりあえず、国境でタイ国鉄と連結する部分が完工したものです。この部分については、当初昨年中ごろの完成を目指していましたが、土地取得等の問題で工事が遅れていました。なお、シソポン~プノンペン間も改修工事が進められており、政府では今年中にも完工するとしていますが、橋梁の本格的改修等には多額の資金が必要となるため、本格的な鉄道運行再開にはまだ相当の時間が必要と見られます。
 カンボジア経済にとって、周辺国との連結性を高めるロジスティクスインフラの整備は大変重要な課題です。これまで道路輸送に偏っていましたが、鉄道等を活用して、モーダル多様化に取り組む必要は高いものと見られます。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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