アジアの"いま"

鈴木 博
2022/04/20 12:49
  • Check

 3月31日、日本の国土交通省は、日本の技術を活用したASEANにおけるスマートシティ実現を支援するため、国内外のスマートシティ事例の紹介、日系企業の有するスマートシティ技術・ソリューションの紹介、海外政府・企業と我が国企業のマッチング等を行うホームページを開設しました。

 SmartJAMP(日ASEAN相互協力によるスマートシティ支援策)とは、2020年12月に国土交通省が主催した日本ASEANスマートシティ・ネットワーク(ASCN)ハイレベル会合において、日本政府が提案したASEANに対する新たなスマートシティ支援策です。その一環として、「JASCAホームページ等による円滑な情報共有、相互協力」を実施するために、ホームページが開設されました。日本語・英語だけでなく、インドネシア語、マレー語、クメール語、 タイ語、ベトナム語、ミャンマー語についても自動翻訳機能で対応しているとのことです。

 SmartJAMPの対象として、カンボジアでは3都市が選定されています。プノンペンでは、スマートシティ実現に向けたスマートバスシェルター導入に関する調査検討業務が実施されています。バッタンバンでは、産業育成とともに、個性ある、環境にやさしい、活気あるまちづくりを目指したスマートシティを推進するために、本邦企業の技術を活用したプロジェクトパッケージとなるスマートシティ・マスタープランを検討するとしています。さらに、スマート技術を用いた優先プロジェクトとして、中心市街地エリアのリバーフロント開発と、現在円借款で整備中の国道5号線バイパス付近に産業開発に資するプロジェクトを提案し、本邦企業の参画に向けた検討を行う予定です。シェムリアップでは、スマートシティ実現に向けたロードマップが検討されています。SmartJAMPスキームでは、このロードマップに記載の優先プロジェクトのうち、「統合的データ収集・分析」「道路監視CCTVシステム導入」「スマート交通信号システムの改善」「ARを用いた観光体験の高度化」「駐車センサーを備えた公共駐車場システム導入」「観光客用シェアモビリティサービス」に関する情報収集が行われているとのことです。

 カンボジアは、遅れた国と思われがちですが、IT等の分野では、既得権益層や法規制等のしがらみが少ないことから、先進国に一気に追いつき、追い越していく可能性が高まっています。日本が、このような分野でもカンボジアと協力を深めていくことが期待されます。

JASCAホームページ

https://www.jasca2021.jp/

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA