アジアの"いま"

鈴木 博
2016/02/10 09:34
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 1月27日、三菱東京UFJ銀行の連結子会社である、タイのアユタヤ銀行は、カンボジアのマイクロファイナンス機関ハッタ・カクセカー(Hattha Kaksekar Limited:HKL)の全株主と、HKLの発行済株式(議決権付)の全株式を取得することで合意したと発表しました。買収額は非開示ですが100億~200億円とみられるとのことです。
 HKLは、カンボジアで第4位のマイクロファイナンス機関で、預金の受け入れも認められています。2014年末の貸付残高は2億5000万ドル(約303億円)、預金残高は1億7200万ドル(約208億円)となっています。
 三菱東京 UFJ銀行は、これまでに、ベトナムの国営大手銀行ヴィエティンバンクへの出資、タイの大手商業銀行であるアユタヤ銀行の買収、ミャンマーの民政移管化後で外銀初となる支店の開業、フィリピンの地場主要商業銀行であるセキュリティバンクとの資本・業務提携等、ASEAN各国への進出を強めてきています。また、プノンペンには、2012年2月から駐在員事務所を開設しています。今回の買収は、アユタヤ銀行が子会社の Ngern Tid Lor Co., Ltd.を通じて行っているマイクロファイナンスのノウハウを活用するとしています。

三菱東京UFJ銀行の新聞発表
http://www.bk.mufg.jp/news/news2016/pdf/news0127.pdf

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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