アジアの"いま"

鈴木 博
2015/03/25 12:22
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 3月15日、安倍晋三内閣総理大臣は、第3回国連防災世界会議に参加するために仙台に滞在中のフン・セン首相と会談しました。
 この中で安倍総理は、「日本は戦後70年間、平和国家としての道を歩んできた。今後も、国際協調主義に基づく『積極的平和主義』の立場から、地域や国際社会の平和と繁栄に一層貢献していきたい」と述べました。これに対しフン・セン首相は、「日本は国際社会の中で世界の平和と安定に重要な役割を果たしている」と述べ、日本の取り組みを評価しました。
 安倍総理は、カンボジアが取り組んでいる選挙制度の改革に向けて、日本から専門家を派遣する等して改革を最大限支援する方針を伝えました。更に、間もなく完成予定のメコン河を渡河するつばさ橋に加え、プノンペンからタイ国境に向かう国道5号線の拡幅整備のために円借款192億円を供与することを表明しました。この金額は、これまでで最大規模となるものです。
 また、安倍総理は、1月の両国航空協定への署名を受け、今後直行便の早期実現に向け協力したいと伝えました。また、見逃せないのが、防災、気候変動対策にも役立つ高効率石炭火力の重要性の国際的共有に向け協力することでも一致したとしている点です。カンボジアの弱点である、高い電力料金を解決するには、日本が技術を持つ超臨界石炭火力により大型発電所を建設するのが最も早道であり、この点が首脳会談の議題となったことは、今後大きな意味を持つ可能性があるものと期待されます。

外務省の新聞発表
http://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page1_000099.html

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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