アジアの"いま"

鈴木 博
2020/09/09 10:50
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 8月27日、第12回日メコン経済大臣会合がテレビ会議方式で開催されました。会議には、カンボジアからパン・ソラサック商業大臣、日本から梶山弘志経済産業大臣、ラオスのケンマニ・ポンセナー商工業大臣、ベトナムのグエン・チー・ズン計画投資大臣、リム・ジョクホイ ASEAN 事務総長が参加した他、ミャンマー、タイの代表が参加しました。

 この会合では、2009年以降、日メコンの産業協力を推進してきました。2015年には、メコン地域の産業発展の道筋を示す「メコン産業開発ビジョン」を策定し、2019年8月には外部環境の変化を踏まえ、改訂版である「メコン産業開発ビジョン2.0」を策定しました。今回の会合では、新型コロナ感染拡大の影響を踏まえつつ、メコン地域における産業協力を前進させる必要性を再確認しました。また、メコン産業開発ビジョンの実現に向けて、具体的なプロジェクトを盛り込んだ「ワークプログラム」に合意しました。また、報道によりますと、梶山大臣が、懸案となっているタイとカンボジア間の新たな国境ゲート(ストゥンボット)の早期開通に向けて、両国政府に協力を提案し、タイとカンボジア両国がこれを歓迎しました。日本の支援の対象となるのは、ポイペトのストゥンボットに建設予定のトラック専用の国境ゲートで、当初タイの支援により2022年の完成が予定されていましたが、大幅に予定が遅れていました。日本は新たな国境ゲートのインフラ整備のほか、運用に必要な人材育成も支援する方向で検討しているとのことです。

 なお、8月28日には、参加国を増やして、「日ASEAN経済大臣会合」、「ASEAN+3(日中韓)経済大臣会合」、「東アジア経済大臣会合(ASEAN及びその加盟10ヶ国、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、インド、米国、ロシア、ERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)が参加)」が開催されました。

 米中対立が深刻化する中で、日本とメコン諸国、日本とASEAN諸国の交流を深めるこうした会合は、非常に重要です。米中両大国の板挟みとなっている小国のカンボジアにとっても、日本との友好関係はますます重要なものとなっていると見られます。

日本の経済産業省の発表

https://www.meti.go.jp/press/2020/08/20200828013/20200828013.html

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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