アジアの"いま"

鈴木 博
2020/11/04 18:48
  • Check

 10月21日、茂木敏充外務大臣は、カンボジアのプラック・ソコン外務国際協力大臣と電話会談を行いました。まず、茂木大臣から、カンボジアにおける今般の大雨・洪水被害に対する御見舞いを述べたのに対し、プラック・ソコン大臣から、謝意表明があったとのことです。
 更に、新型コロナで経済的影響を受けたカンボジアを支援することを目的とした緊急財政支援として250億円の円借款を供与することが伝えられました。また、カンボジア都市部の環境改善、海洋プラスチックごみ対策に関する支援、テロ対策能力を強化するための支援についても協力する予定とのことです。この他、自由で開かれたインド太平洋の実現、安保理改革を含む国連改革において引き続き連携していくことが確認されたとしています。

 また、10月22日、外務省は、カンボジアにおける洪水被害に対し、緊急援助物資(テント、浄水器、毛布、発電機、プラスチックシート、スリーピングパッド、ポリタンク)を供与することを決定したと発表しました。外務省では、「カンボジア政府の要請を踏まえ、人道的観点及びカンボジアとの友好関係に鑑み、人道支援のため緊急援助を行うこととした。」としています。

 先般、中国の王毅外相がカンボジアを訪問し、約140億円の協力を約束しましたが、そのすぐ後に日本がその倍額に近い250億円の円借款の供与を決定したことは、「親中国」と言われるカンボジアの中国傾斜を引き留める観点からも、タイムリーで効果的なものと見られます。日本が本当にカンボジアのためになる支援を引き続き行っていくことは、大きな意義のあることであり、日本とカンボジアの友好関係が深化していくことが期待されます。

外務省の発表

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008888.html?fbclid=IwAR0sv3aPFCaGj6jJt4a4V0nyesEsSl5fdKuku_WtPJwEA5K8O1MfTFzkF6o

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008897.html

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA