アジアの"いま"

鈴木 博
2015/04/15 08:43
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 3月31日、豊田通商株式会社は、2015年4月にカンボジアに日系自動車部品会社の現地生産を支援する新会社 「Techno Park Poipet Pvt. Co. Ltd.(予定)」 を設立すると発表しました。タイの日系自動車部品メーカーがサテライト拠点としてカンボジアへ進出していく動きに対応するため、2015年5月に着工し、2015年末を目途に営業を開始するとしています。
 豊田通商は、タイとカンボジアの国境のカンボジア側に位置するポイペト市(バンコク中心部から約230km, 約4時間)にテクノパークを建設します。新会社は、総敷地面積約6万㎡の中に合計4棟の建屋(約3万㎡)を建設する計画で、まずは第1期として2万㎡に1棟の建屋の着工を開始し、順次、第2期および第3期の建設を計画しています。サービス内容は、1,000㎡単位での工場レンタルから、従業員向け給食サービス、および総務/経理/財務/人事といったアドミニストレーション業務を提供する予定です。顧客がモノづくりに専念できる環境整備を通じて、企業の海外進出時における初期投資および海外進出リスクの軽減することで、進出企業のコスト削減に貢献したいとしています。また本テクノパークでは、新たなサービスとして自動車部品製造における前後工程の一部を請け負う「加工請負」や、現地の農業従事者を製造業の人材として教育、派遣を行う「人材派遣」を行い、機能強化を図っていきます。2020年には入居企業数10社以上を目指すとのことです。
 アセアン経済共同体の完成や、南部経済回廊の活用によって、低賃金のカンボジアで部品を生産し、これをタイの東部臨海にある自動車工場へカンバン方式で納品していくサプライチェーン型の国際的生産体制がますます発展することが期待されます。

豊田通商の新聞発表
http://www.toyota-tsusho.com/press/detail/150331_002756.html

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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