アジアの"いま"

鈴木 博
2020/10/14 16:54
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 ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、ASEAN+3地域経済見通し2020年9月改訂版を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN+3(ASEAN10か国と日本、中国、韓国)による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。

 AMROは、今回の見通しで2020年の加盟13カ国のGDP成長率見込みを8月の予測から更に大きく引き下げました。ただ、2021年はV字回復すると見ています。ASEAN+3では、2020年マイナス0.3%(前回予測0.0%)、2021年6.7%(同6.0%)、ASEAN10か国では、2020年マイナス3.3%(同マイナス2.6%)、2021年6.0%(同5.7%)と見ています。カンボジアについても大きく引き下げ、2020年マイナス4.5%(同マイナス1.8%)、2021年5.4%(同6.5%)としています。ASEAN主要国も2020年は軒並みマイナス成長となっており、タイはマイナス7.8%、フィリピンはマイナス7.6%、シンガポールはマイナス6.0%、マレーシアはマイナス5.5%、インドネシアはマイナス1.7%等となっています。

 AMROでは、短期的リスクとして、感染第二波の広がり、世界的不況の長期化、貿易摩擦の深刻化をあげています。また、「新型コロナ対策で財政赤字の拡大が避けられないため、各国政府は、財政危機を避けるために経済刺激策からの出口戦略を慎重に検討する必要がある。」と指摘しています。

 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施しています。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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