アジアの"いま"

福田 淳
2015/10/14 17:13
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ラオス人民民主共和国(ラオス)は、東はベトナム、南はタイ、カンボジアなどが位置し、一言でいえばラオスは水力発電でタイ及びベトナムなどに電力輸出を行っている豊富な資源を持つ国。人口は約961万人(2015年)でASEAN加盟10カ国の中唯一の内陸国で国土は日本の約63%に相当して、国土のほとんどが高原や山岳地帯である。

 

ラオス通貨はキープ(Kip)****1米ドル=8,045キープ(2014年平均)。
街中ではタイバーツや米ドルが流通しているが自国のキープ決済が基本である。
日本企業の進出はラオス全体で日系企業約120社、邦人数は約600〜700名(2015年8月現在)。
ラオス計画投資省投資奨励局の発表によると民間投資のランキング1位は中国、2位はタイまたはベトナムで日本はランキング6位となっている。

 

私はタイプラス・ワンとして昨年はカンボジアを集中的に出向き、今回これまでなかなかチャンスがなかったラオスをプライベートな出張で訪問。今回の目的はラオス経済をアップデートするのが今回の主なミッションで証券会社、金融機関などラオス持つポテンシャルビジネスを調査することであった。

 

10月にしては珍しく、さらには1日中日本のような雨で気温22度、タイ同様にラオスでは今年は干ばつ見舞われたとのこと。

(空港内滑走路 2015年10月撮影)

(空港内滑走路 2015年10月撮影)

(ラオス・ワッタイ国際空港は日本の援助で建設 2015年10月撮影)

(ラオス・ワッタイ国際空港は日本の援助で建設 2015年10月撮影)

ラオスの首都ヴィエンチャンはメコン川を接して川の対岸はタイという環境で通信はタイのテレビ番組が入るので、タイ語が通じる唯一の国である。ヴィエンチャンの中心地ナムプーエリアはビジネスでの高級ホテルからバックパッカーが集う街であり、アジア人や欧米人と賑わいをみせていた。

(ヴィエンチャン街中 2015年10月撮影)

(ヴィエンチャン街中 2015年10月撮影)

ヴィエンチャンの街中での物価は参考まで以下の通り。
飲料用ボトルウォーター600ml 約3,000キープ(約40円)
ラオス国産ビール ビアラオ330ml 約10,000キープ(約140円)
コーラ300ml 約5,500キープ(約90円)

(コンビニエンス・ストアー 2015年10月撮影)

(コンビニエンス・ストアー 2015年10月撮影)

街の外れには三江市場(サンジアンマーケット)という地域があり市場周辺には中国人建設労働者も住む中国村があり衣食住の全てが揃い、何と数年前にはいなかったタクシー運転手も中国人が従事している。
以前から聞いていたものの、タイから来た私からすれば中国語一色の建設現場はあっけに取られるほどだった。
作業指示書も中国で記載されていてショッピングモールの建設を数カ所で工事に着工している。タイにはない光景がラオスには存在している。

(三江“サンジアン”市場付近の中国企業建設現場 2015年10月撮影)

(三江“サンジアン”市場付近の中国企業建設現場 2015年10月撮影)

そんな中、韓国が証券取引所をラオスと手を組み数年前に開設している証券会社を訪問。いきなりトレーダーズルームに入ると活気もない。
上場企業銘柄は全4銘柄(内訳はよくありげな金融株、エネルギー株、ペトロケミカル株など)だけであり証券取引所開設時は2銘柄、その後2銘柄増えたものの経済景気が悪いので上場以来株価は下がっている。
投資家のラオス人より中国人、韓国人の姿があり日本人の姿はなかった。
2013年タイバーツ建て債券が発行されたが、債務管理、債券市場規制の法整備が整っていないのかラオス国債のことを聞いたが、未整備ということでその辺が気になった。

(ラオスLANEXANG証券取引所 2015年10月撮影)

(ラオスLANEXANG証券取引所 2015年10月撮影)

銀行金利は2015年8月18日までは普通預金で3%から約2%に一斉に郵便貯金も含め切り下げ、36ヶ月定期で14%あった金利も9.6%に中央銀行から指示で切り下がった。我々日本人からすると一般的に異常な金利ではあるものの国の成長の過程では10%を超える金利はよくあるもので、しかしラオス金融業界ではいきなりの中央銀行からの指導があり、一部システムが追いついていない金融機関もあるという。

(ラオス開発銀行2015年10月撮影)

(ラオス開発銀行2015年10月撮影)

(ラオスキープ、米ドル、タイバーツ金利表 2015年10月撮影)

(ラオスキープ、米ドル、タイバーツ金利表 2015年10月撮影)

経済の牽引役としては鉱物資源(銅、金)、水力発電エネルギー、木材の輸出が大きく括るとこの3つの産業輸出であるが、人々の生活はどうかと言うと“ヒト、モノ、カネ”に流されていないのが特徴である。メコン川のようにゆっくりと焦らず“足りる経済”を実践しているかのように思える。
そんな中、決して怠け者ではない国民性のラオス人の方々なので我々において何ができるか考えてみた。各種の国際基準制度を国内に導入するようなビジネスで例としては「国際会計基準を用いて」タイ人と一緒に会計士養成学校など経済発展に寄与する取り組みなど将来性がある。
有識者パートナーがいれば資格制度などいろんな事業を想像することができる伸びシロのある国ラオスである。
その他、興味深いのはコーヒー豆の輸出事業でラオスの高原があるパクセーで珈琲の実が収穫できるというので今度近いうちに現地に訪れようと計画している。再生可能な珈琲の実収穫など興味深い。
街にはフランスの影響を受けてカフェが立ち並ぶ風景が過去の西洋式アジアを印象付ける。

(フランス式珈琲 2015年10月撮影)

(フランス式珈琲 2015年10月撮影)

一番印象深かったのは夜18時過ぎ、学校や仕事を終えたラオスの人々がメナム川に沿ってジョギングやウォーキングを仲間通しで楽しんでいる光景であり、まさしくメナムと一緒に生きているということ。

(メナム川に沿って健康管理 2015年10月撮影)

(メナム川に沿って健康管理 2015年10月撮影)

(有料身長体重計測器街中にあり健康志向の高い現れ 2015年10月撮影)

(有料身長体重計測器街中にあり健康志向の高い現れ 2015年10月撮影)

(タイ国境の街ノンカイ県 2015年10月撮影)

(タイ国境の街ノンカイ県 2015年10月撮影)

タイ国ノンカイ県はこれからタイとラオスの工業の要所となると思われる。
今回は片道を鉄道利用して国境越えを行い、これまで19年間タイで生活をしている私にとっては、はじめての鉄道移動を体感した。

一言で総括するとこれから来年ASEAN議長国を務め数々のイベントをこなすラオスをこれまで以上に注視したいと思った訪問であった。

(終着タイ・バンコク・フォアランポーン中央駅 2015年10月撮影)

(終着タイ・バンコク・フォアランポーン中央駅 2015年10月撮影)

最後に!!!タイプラス・ワンとして何かご質問があれば遠慮なくコンタクト下さい。

 

 

 

福田 淳
コンサルタント

株式会社アークビジネスサーチ 取締役


タイのタマサート大学東アジア研究所などを経て、1997年1月バンコクに日系企業のタイ進出及びビジネス開拓をサポートするARK ENTERPRISE CO.,LTD.をタイ公認会計士らと設立。2008年1月東京に東南アジアの投資相談窓口となる株式会社アークビジネスサーチを設立。現職。東京都出身。

株式会社アークビジネスサーチ http://www.ark.asia/
タイ現地法人ARK ENTERPRISE CO.,LTD http://www.ark.co.th/


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