アジアの"いま"

鈴木 博
2012/06/21 18:54
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タイとカンボジアは、大メコン圏(GMS)諸国6か国(カンボジア、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、中国)が締結している越境交通協定(CBTA:Cross Border Transport Agreement)に基づき、通関手続き等の越境手続の円滑化を6月14日から実施しました。

 

当面は、両国双方が車両各40台に越境交通のライセンスを付与します。ライセンスを持つ車両は、両国をまたがって運行することが可能となり、これまで国境で必要であった乗り換え、積み替えが不要となります。カンボジアは30台をバス、10台を貨物輸送トラックに、タイは10台をバス、30台をトラックにする予定です。8月からは両国間(プノンペン~バンコク、シェムリアップ~バンコク等)を結ぶ直行バスも運行される見込みです。

 

越境交通協定は、大メコン圏の経済発展に向けた交通・物流環境の整備を目的として、従来は国境で別々に行っていた通関・出入国手続きを一元化することや、旅客交通、国際通過貨物の取り扱いなどに関する制度を共通化することを目指しています。

 

カンボジアとベトナムの間では、既に各150台の車両にライセンスが発行されており、プノンペン~ホーチミン間には多くの直行バスが走っています。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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