アジアの"いま"

鈴木 博
2013/02/28 09:27
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2012年のカンボジアへの外国からの直接投資(実行額)は、2011年の9億200万ドル(約848億円)から44%増加して13億ドル(約1220億円)に達したとカンボジア中央銀行(NBC)は発表しました。

 

国別・部門別の数字はまだまとまっていないとのことですが、1~9月の実績でみると、第1位は中国(2億7600万ドル:約259億円)、2位ベトナム(1億9200万ドル:約180億円)、3位台湾(1億7300万ドル:約163億円)、4位香港(6800万ドル:約64億円)等でした。部門別では、銀行セクターの急伸が目立ちます。2011年は2億2700万ドル(約213億円)でしたが、2012年は1~9月分だけで3億5600万ドル(約335億円)に達しました。縫製業への投資も拡大し、2011年の2億1500万ドル(約202億円)から2012年1~9月分は3億3500万ドル(約315億円)となりました。農業向けも2012年1~9月は2億1200万ドル(約199億円)に達しました。

 

東南アジア全体では、外国投資は7%減と振るわず、周辺国もタイは3.9%増、ベトナムが12.5%増に留まる中で、カンボジアの大幅増は突出しています。今年以降もカンボジアへの外国直接投資の増加が期待されます。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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