アジアの"いま"

鈴木 博
2013/09/04 12:18
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新聞報道によりますと、8月20日にタイの発電会社ラチャブリ・エレクトリシティー・ジェネレーティング・ホールディングス(RATCH)のポンディットCEOが、カンボジアで計画していた合弁発電事業から撤退する考えを明らかにしたとのことです。

 

同社は2012年3月25日にカンボジアの財閥LYPグループ傘下のKKパワーと折半出資で合弁会社を設立し、タイと国境を接するカンボジア・コッコン州に1800MWの大型石炭火力発電所を建設することに合意していました。この発電所で発電した電力のほとんどをタイ側に輸出する計画でしたが、この電力輸出に必要不可欠なコッコンからタイ側への送電線(300km~400km)の建設に、タイ電力公社(EGAT)が消極的であったため、撤退を決めたとしています。

 

カンボジアにとっても、大規模発電所からの安定した低廉な電力を得られるチャンスであったため、残念な事態です。

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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