アジアの"いま"

鈴木 博
2019/11/06 11:52
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 自転車産業のウェブサイト「Bike Europe」によりますと、2019年上半期(1月~6月)のEU向け自転車輸出で、カンボジアが第1位となりました。輸出台数は、対前年同期比4%減の83万5000台でした。第2位は、台湾で54万6000台、第3位中国43万5000台となっています。大きく輸出を伸ばしたのは、スリランカで、対前年同期比54%増の24万台となりました。EUは全体で今年上半期に370万台を輸入しています。これは対前年同期比5.3%増でした。輸入価格も上昇傾向で、1台当たり8.7%増の166.68ユーロ(約2万200円)でした。

 EU側の輸入企業は、EUが検討している特恵関税制度EBAについてカンボジアを資格停止とするかどうかに懸念を有しているとしています。EBAを失った場合、カンボジアからの自転車の輸入には14%の関税が課されるとのことです。2018年のカンボジアからEU向けの自転車輸出額は、3億3100万ドルでした。上半期の輸入が減少したことが、EUの輸入者の懸念を表しているのではないか、カンボジア産からベトナム産への切り替えが始まっているのでないか等の懸念もあるとしています。

 カンボジアからEU向けの輸出の主力は縫製品ですが、付加価値の高い自転車は、近年ようやく伸びてきていたものであり、EBAの停止の影響が懸念されます。

Bike Europeの記事(英文です)

https://www.bike-eu.com/laws-regulations/nieuws/2019/10/cambodia-remains-eus-biggest-bike-supplier-despite-threat-of-losing-gsp-status-10136800

鈴木 博
コンサルタント

カンボジア総合研究所
CEO/チーフエコノミスト


東京大学経済学部卒。海外経済協力基金、国際協力銀行等で途上国向け円借款業務を約30年。2007年からカンボジア経済財政省上席顧問エコノミスト。2010年カンボジア総合研究所設立。日本企業とカンボジアの開発のWin-Win関係を目指して、経済調査、情報提供を行っている。

ブログ「カンボジア経済」 http://blog.goo.ne.jp/cambodiasoken


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