リスクマネジメント。インターネット辞書のwikipediaによると「リスクを組織的にマネジメントし、ハザード(危害(harm)の発生源・発生原因)、損失などを回避もしくは、それらの低減をはかるプロセスをいう。
リスク・マネジメントとは各種の危険による不測の損害を最小の費用で効果的に処理するための経営管理手法である。」という意味である。要するに、事業に関わるリスクを分析・把握し、それらをどうコントロールするかを考えることである。
実務的には、5つのプロセスにわけて行う。
1.リスクの把握
2.リスクの測定
3.リスク処理方法の選択
4.リスク処理の実施
5.リスク処理結果の見直し
どの企業・事業においても基本的なプロセスは同じであり、特に重要と言えるのが、リスクの把握である。
大企業には、リスクマネジメントの専門部署がありその部署をサポートする機能も充実している(それでも、グローバルで日本企業のリスクマネジメントの評価は非常に低いが)。他方で中小企業においては、そもそもこのような考え方すら持っていない企業が数多く存在する。
リスクの把握がやりきれていない状態でも、火災保険程度には加入してしまっているから、余計に始末が悪い。なんとなくリスクマネジメントができてしまっているような気がしてしまう。
では、昨年の洪水のような水災にはどのように対応するのか?(実際には火災保険でカバー)
実際に工場等の建物が被災した場合にその復旧費用や休業中の損失補償はどうするのか?(利益保険等でカバー)
さらに、国外進出となってきた際にはリスクの把握はさらに難易度を上げ、処理方法も複雑になる。
具体的なリスク処理などについては専門家のアドバイスを聞くことが賢明であるが、リスクの把握などは業務をもっとも理解している自社内で検討されることをおすすめする。そういった議論を行うことで、社内のリスクマネジメントに対する意識の向上も期待できる。