先月の10日に、洪水対策や救援活動に尽力した政府関係者、公務員や民間企業、各界の有力者などを招待した盛大な慰労パーティが開催された。インラック首相の肝煎りか、約2,700万円の経費を投じたこのパーティーに、なんと、タクシン氏の最大のライバル、プレム氏が参加した。
プレム氏は、タクシン氏失脚の指揮を執ったと目される人物。当時、赤組に家を包囲され、爆弾騒動も報じられた彼が、このパーティーに参加した事が何よりも人々の関心を呼び、大きく報道された。
にこやかに笑みを浮かべ、談笑する2人の姿が、まるで赤黄両陣営の和解を意味するかのように、新聞紙上の一面を飾った。
これ以上の騒動が持ち上がらぬように願っている者としては、大変結構な事と感じるが、実際は如何なものかと疑問にも感じている…。
当然のことながら、復興も未だ道半ば、被災企業の操業再開も未だ完全ではなく、被災者への見舞金5,000バーツの支給も円滑に実施されていない今、約2,700万円もの税金を使い、斯かる派手なパーティを行った事に、不満を述べるコメントも多く寄せられている。
赤黄両陣営の“完全なる和睦”の為に行われたものであるとすれば、安いものであるとも感じているが、まずは今後の進展に注目したい。