一昨年の5月騒乱、治安部隊による赤組強制排除「ラチャプラソン53」作戦から2年を迎えた先月19日、昨年に続き、赤組はかつて占拠した 交差点で5万規模の集会を開き、犠牲者追悼や当時のアピシット政権に対する糾弾を行った。
警察隊との衝突等はなく、無事散会したことに安堵しているが、100人近くが死亡、1,400人以上が負傷した大事件から2年経つにも関わらず 、死傷者に関する捜査があまり進んでいないことを懸念すると共に、今なお逃亡中のタクシン元首相の帰国、復権を巡り根深い政治対立が続き、和解までの道のりがまだまだ長いことを憂慮している。
タクシン元首相は、「我々はいま、これまでのこだわりや偏見を排除し、王室を中心に気持ちを一つにすることが大切だ。国民和解のために、社会や司法制度への怒りを静めてほしい。我々は個人的な問題より全体を考えなければならない。民主党が和解を望まないなら、私は海外にいるだけだ。しかし、もし和解を望むなら私の帰国を認め、国のために働かせてほしい。」と述べた。
先月のラオス・カンボジアツアー時には、自身の年内帰国を宣言したタクシン元首相であるが、今後も貢献党議員や支持者を定期的に鼓舞し、なんとか帰国を早期実現すべく、“タクシン流”演出はさらに続くであろう。