4月から引き上げられた最低賃金であるが、その後、5,000件を越える苦情が労働局に提出されている事が伝えられた。労働局がこの問題に対処しない事についても苦情が殺到している。
約半数は、未だに賃金が上げられていないとするもので、次に多いのが、賃金は上げられたが、逆に福利厚生費が削減されたり、労働条件が悪化したというものである。
勤務年数の長い従業員よりは、最低賃金の上昇に併せ、自分達も昇給させろとの要求が出されているが、経営者は、これを逆手に取って、これ等高齢者を解雇し、若い低賃金の人材を採用するケースが増加した事に不満が募っている。
最低賃金引き上げは、労働者の家計を改善し、労働者を幸せにする事を目論んだものであるが、実際にどれだけの労働者が幸せになったか、疑問を呈する状況に成っている。