アジアの"いま"

辻本 浩一郎
2012/08/21 02:30
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4月から引き上げられた最低賃金であるが、その後、5,000件を越える苦情が労働局に提出されている事が伝えられた。労働局がこの問題に対処しない事についても苦情が殺到している。

 

約半数は、未だに賃金が上げられていないとするもので、次に多いのが、賃金は上げられたが、逆に福利厚生費が削減されたり、労働条件が悪化したというものである。

 

勤務年数の長い従業員よりは、最低賃金の上昇に併せ、自分達も昇給させろとの要求が出されているが、経営者は、これを逆手に取って、これ等高齢者を解雇し、若い低賃金の人材を採用するケースが増加した事に不満が募っている。

 

最低賃金引き上げは、労働者の家計を改善し、労働者を幸せにする事を目論んだものであるが、実際にどれだけの労働者が幸せになったか、疑問を呈する状況に成っている。

辻本 浩一郎
コンサルタント

M&A Advisory Co., Ltd.
Executive Manager


バンコク在住14年、タイにおける日系企業のビジネスを、進出支援全般を含め、特に法務、労務、会計・税務の面でコンサルティング、サポートしている。

M&A Group : http://www.m-agroup.com/


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