「今、総選挙をしたら勝つのは貢献党?もしくは民主党?」との世論調査が実施された。
インラック人気か、タクシン元首相の影響力か、63.4%が与党貢献党と答え、一方の野党民主党と答えたのは36.6%にとどまった。
以下、項目毎の回答である。
「国の課題に対する関心」貢献党53.7%:民主党46.3%
「国民向けの政策」貢献党63.8%:民主党36.2%
「国民への責任」貢献党54.3%:民主党45.7%
「国民の望みへの反応」貢献党66.7%:民主党33.3%
いずれの項目も与党が野党を上回り、インラック政権、貢献党の安定力と強さ、人気を裏付けた。
そのインラック政権の内閣改造が行われたが、特に注目すべき人事はないように見受けられ、それよりも影響力を行使したタクシン一族の「ビッグ4」の方が注目された。
ビッグ4とは、タクシン元首相、元首相の元妻であるポチャマン夫人、元首相の妹ヤオワパー氏、そして元首相の末妹のインラック首相の4人である。1年前の政権発足以降、インラック首相が組閣に関わった形跡はほとんどなかったが、今回は一定の希望を通したとされる。しかし、相変わらず元首相や夫人、ヤオワパー氏の意向は強く反映されていると言わざるを得ない。
今年5月末に政治活動禁止処分を解かれた「111人組」の復活や、上述のコメ担保融資制度をめぐり批判が集まる商業相の留任などである。当面、タクシン一族による国の運営、舵取りは続きそうである。