昨年12月5日、プミポン国王85歳のお誕生日がタイ全土で盛大に祝われた。バンコク市内のアナンタサマーコム宮殿で祝賀式典が開かれたが、宮殿前の広場には祝福のためタイ全土から国民が集まり、その数が歴史的な人数となった。
この式典には国王自身もご入院されているシリラート病院から宮殿へ移動して登壇したのだが、国王の誕生曜日(月曜)の色である黄色い服を着て集まった国民は、国旗と王室の旗を振り、熱狂的な歓呼で国王をお迎えした。宮殿前の広場やメイン道路は人々で埋め尽くされ、その数は20万人と発表された。
式典では皇太子殿下に続いてインラック首相も、今日のタイの繁栄は過去に於ける国王の偉大な貢献の賜物だと謝意を表し、長寿を祈念した。
バルコニーから演説した国王は「私は絶えず皆さんが同情の気持ちを持ち続け、他人を思いやる気持ちを持っていれば、国民が一心同体となり得るものと確信している。もし国民がこの感情を持ち続ければ、この国は安泰であり、またいかなる難題がふり懸かっても乗り切る事が出来よう」と国民に融和と結束を呼びかけた。
6年前の軍事クーデター以来、自己の主張のみを繰り返し、社会を二分する「赤VS黄」の対立が続いている現状を憂慮されてのご発言ではないかと思われるが、今年こそ国民融和を実現し、国家・国民の発展のため次なるステージに進んで行って欲しいと切に願う。
また、スーパーで愛犬を連れてお買い物をされる国王の大変珍しい写真も公開され、元気なご様子であることを何よりも嬉しく感じる。余談ではあるが、このスーパーはロイヤル・プロジェクトで生産された、無農薬の野菜の他、健康に良いとされるタイ物産が販売されているとの事である。ぜひ一度訪問したく思っている。