アジアの"いま"

辻本 浩一郎
2013/04/24 02:00
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2兆バーツ(年間の国家予算に匹敵)もの借り入れ法案を閣議了承したタイ政府であるが、キプロスの問題を見ていると、日本だけでなく、タイでも数年後に起こり得る問題ではないかと思うのに、今のところ両国のマスコミは危惧の念をほとんど報道しないことを案じている。

 

タイ国税局長が報道機関に対して、今年度の税収は、法人税を23%から20%に引き下げるも、歳入が当初目標を達成出来る事を確信したので、現在の暫定VAT7%を引き上げる必要性 は無いと再度コメントした。

 

税収は目下、目標を25%上回っており、法人税は減収となるが、VATの徴収が拡大しているとみている。好景気に恵まれたため、VATを引き上げない。大変結構な事である。

 

BOIの発表によると、今年度の申請額が、昨年の1兆4,000億バーツ同様、2年連続で1兆バーツを越える見込みと報告した。金額は昨年より減少傾向にあるが、申請件数は50%増となっている。

 

即ち、中小零細企業の申請が増えている事を物語っている。今年から導入を検討している新投資奨励戦略であるが、導入は少し遅れ、来年初頭からとなる見込みも発表したが、今後さらなる混乱が生じ、導入はかなり遅れるとの見方も出ている。

辻本 浩一郎
コンサルタント

M&A Advisory Co., Ltd.
Executive Manager


バンコク在住14年、タイにおける日系企業のビジネスを、進出支援全般を含め、特に法務、労務、会計・税務の面でコンサルティング、サポートしている。

M&A Group : http://www.m-agroup.com/


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