このところ国内対立は小康状態を続け、経済成長に沸く中、ひとつ残念な結果があった。昨年は、受注台数5万7,000台、売上総額約800億バーツ超の過去最高の成果であった「バンコク国際モーターショー」であるが、今年は、受注台数4万1千台で前年比28%減、目標の6万台を大きく下回った。政府の新車購入優遇策が昨年末で終了したことが主因であろう。
今後、国内の市場が縮小に向かう可能性が高い中、タイからの輸出増で生産台数を増やすシナリオも、最近のバーツ高で、輸入部品の調達コストが下がる半面、完成車輸出への影響が懸念されはじめ、日系カーメーカー各社、戦略の見直しが急務となっている。
タイ中銀は3日、金融政策決定委員会を開き、大方の予想通り、政策金利を年2.75%に据え置くことを決定した。据え置きは昨年11月以降4回連続。タイ経済については、急回復が続いた昨年後半に比べ、今年第1四半期は落ち着きを取り戻し、堅調な成長を続けているが、一方、世界経済は欧州を中心になお不安定な状況のため、変化の大きな外為相場や外国資金の流入は、金融安定にとってリスクだと言及した。
BOIによると、今年1~3月の投資申請件数は前年同期比38%増の610件となり、総額は同24%増の2,750億バーツだった。国別にみると、日本からの投資額が最も多く874億8,300万バーツで、前年同期比12.2%増。申請件数は1.7%増の176件だった。引き続き、中小・零細企業による申請増の状況が続いている。