先月初め頃の話であるが、タイの新聞には「GUY FAWKES」という白い仮面を被った若者の写真が多く掲載されていた。タクシン氏の帰国を願って憲法改正を画策している現与党に反対する抗議活動が、インターネットを通じて若者の間にも拡がったとのことだ。
6月2日に行われた集会には1,700人が参加、6日は500人規模と見られており、タクシン氏の帰国を阻止し、タイの政治から排除するという主張で、反タクシン派である黄組と共通点があるとされている。
白仮面による抗議活動の特色は、リーダーが不在で、且つ参加者数も明確でない不気味な集会ということ。関係者の大部分は25~44歳の若い世代で、集会は1,000人規模ながら、フェイスブック上の支持者はなんと5万人規模。この運動は更に大きくなって行くと自信を仄めかしている。
因みに、白い仮面は1個120バーツで売られたそうである。その後、この運動は地方都市にも波及し、1,000人規模の集会が各地で行われ、政治家や役人の汚職、さらには現政府がタクシン氏の支配下にあるとして抗議をしている。インターネットと連動した若者による政治活動の始まりと見る向きもあり、注目を集めている。