アジアの"いま"

辻本 浩一郎
2013/09/14 01:56
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インラック政権発足して早2年が経過、一昨年の大洪水以降は余り大きな話題も無く、平穏な日々と感じていたのだが、ここに来て、与党は懸案であるタクシン氏の帰国を果たすべく、3回目となるが“恩赦法案”を国会に提出、審議入りを画策した。

 

7年前のクーデター以降の政治犯を全て放免し、国民和解を図ろうとする意図のものである。総論では、その裏に存在するタクシン氏も無罪に持ち込もうとする意図が明白であることが問題視され、タクシン氏の帰国に反対する人々の大規模な反対集会が起こり出した。

 

農村票獲得のため、米を高価で買い上げる施策を展開して来たが、これが処理出来ず、財政面でも大きな懸案材料となって来たし、車の購入に助成金を出したが、これも反動が表れ、且つ交通渋滞が悪化した事等での不満も募り出し、黄組、白仮面、都市部の中間層等を中心に、反政府運動の機運が高まり出した。

 

そのような中、8月20日の国会でこの憲法改正案の審議を開始しようとしたところ野党が大反対を唱え、議場は大混乱、多数の国会警察官が沈静に努める状況が報道された。予想通り審議初日から大荒れの国会となった。その後も、様々な案件審議で怒声が飛ぶ国会運営が続いている。日本同様、問題山積みの政権与党である。

辻本 浩一郎
コンサルタント

M&A Advisory Co., Ltd.
Executive Manager


バンコク在住14年、タイにおける日系企業のビジネスを、進出支援全般を含め、特に法務、労務、会計・税務の面でコンサルティング、サポートしている。

M&A Group : http://www.m-agroup.com/


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